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2013年09月03日

放射性物質が心配な方

浄水器で放射性物質が除去出来るのか、出来ないのか、震災から2年半経つ現在でも多く頂くご質問です。今までブログでも何回かお答えしてきましたし、Q&Aにもその内容をまとめてありますが、慎重に正確にと言葉を選びながら記述しようとすると、長文になって判りづらいかと恐縮に思います。

浄水器で放射性物質が除去出来るか?について順を追って、まとめてみます。

①大気中へ放出された放射性物質はまだ大きい福島原発の破壊された建屋から大気中へ放射性物質が放出されます。大気中の放射性物質の塵はミクロの目で見ればまだ大きな物質、セシウムやストロンチウムなど金属の小さな塊と考える事が出来ます。

この大きさの放射性物質ならサイズが大きいので殆どの浄水器で除去して量を減らす事が出来ます、「放射性物質が除去出来る」と宣伝する逆浸透膜式以外の浄水器は、この大きなサイズの放射性物質なら除去出来る→大きなサイズの放射性物質なら除去出来る浄水器

被災地の湖沼などから採水して行う浄水器の除去性能試験結果はこれに近い話です。

しかし、この段階の大きなサイズの放射性物質であれば浄水場の擬集沈殿でも大部分が除去出来る事なので水道水に残留しませんし、水道水に対して浄水器を使用する必要も無いわけですが...

②水に溶けて小さくなる放射性物質
水道水の原料は河川水ですが、大気中へ放出された放射性物質は河川に落ちて浄水場へ流れ込んで行きます。殆どの物質は程度の差こそあれ水に溶けます、セシウムやストロンチウムも例外ではありません。

塩粒は目で見て、指で摘む事も出来ますが水に溶かしてしまえば、見ることも出来ません、同じ塩ですが水に溶けてイオンとなった塩は原子1個と同様、自然界で一番小さな状態まで溶けてしまいます。

セシウム、ストロンチウムなどの金属は塩の様に簡単には溶けませんが、やはり水と接触していれば少しずつ水に溶けて行きます。水に溶けてイオン化した放射性物質は原子単体と同様の大きさですから、もはや浄水場で分離除去出来る大きさではありませんから水道水へ残留してしまいます。

この様に水に溶けた小さな放射性物質を浄水器で除去出来るかどうか、が本来、消費者の皆さんが知りたい情報なのです。

③水道水に残留する放射性物質を除去出来る浄水器
水道水に残留した放射性物質を除去する為には水中のイオン化した極小物質を除去出来る能力が求められます。水中のイオン化した物質の量は水に通電する事で計測する事が出来ます、イオンは必ず+又は-に帯電していますので水の中で電気を流す仲立ちをしてくれます。

つまりイオンの量が多い程、電気が流れやすく、イオンの量が少ない程、電気は流れにくくなるので、流れる電気量からイオン濃度を計測する事が出来るのです。

言い換えれば、水道水と浄水器を通過した浄水を比較して流れる電気量が減らなければ、その浄水器は水道水に溶けた放射性物質を除去する事は出来ません。
私はたくさんのお客様の元へ浄水器のご説明、納品にお伺いしていますが、弊社の逆浸透膜浄水器に入れ替えるまで使用されていた、高い除去性能を喧伝する、外国製、国産、様々な浄水器の浄水を計測しましたが、逆浸透膜式以外の浄水方式で電気量(イオン濃度)が減少した浄水器に出会った事がありません。

逆浸透膜式以外の浄水方式で水に溶けてイオン化した放射性物質を、満足出来るレベルで除去出来るとしたら、蒸留方式の浄水器位しか考えられません。

イオン交換樹脂を添加した浄水器ならば通水初期には有る程度、イオン化した放射性物質を減らせると思いますがフィルター寿命が実用レベルではないでしょう。

詳しい解説はこちらを

アクアカルテック

投稿者 aqua : 2013年09月03日 15:33