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2011年10月25日

水分子より小さい不純物もありますよね?

逆浸透膜浄水器メーカーの説明に良くある(弊社でも使用してますね)、「水分子と同じ大きさの孔が開いたフィルターを使用しているので、水分子しか通さないのです」という宣伝文句。お電話頂いたお客様はこの説明にご納得行かないご様子です。

化学の知識のある方や高校化学を覚えていらっしゃる方なら当然の疑問だと思います。水分子の大きさも球形では無いので測る場所によって異なると思いますが3オングストローム位と言われています。

水に溶けているイオンは3オングストローム以下の物質もたくさんあります。
元素周期律表をみると水中のイオンとは条件が異なりますが3オングストロームを超える様な物質はまれでしょう。

そうなると水分子と同じ孔であれば殆どの物質が通過してしまいそうです。フィルターの孔の大きさだけで通る、通らないを断じる事は出来ないのです。

簡単な説明としては物質が水に溶けてイオンとなり水中に存在するとはイオンの電荷に対して極性を持った水分子が吸い付き(水和して)水中に安定して留まっている状態です。水分子が取り付かない、または物質が大量で水分子の吸い付きが追いつかない量であればそれは沈殿し、水に溶けた状態でいる事が出来ません。

不純物イオンに水分子が取り付くと、不純物イオン+水分子(1~複数個)の構成半径は水分子1個より確実に大きくなります。そうすると水分子と同じ大きなの孔は通過できなくなります。

これがより詳しい逆浸透膜の分離メカニズムの説明ですが、ここまでミクロの世界から見ると逆浸透膜は水分子の大きさと比較すれば相当な厚みを持った膜となります。

そうすると膜は細かい孔の開いたメッシュ状のフィルターでは無く、無数の細いトンネル状の孔が開いた非常に厚い膜と考えた方がよさそうです。

孔が水分子1個の大きさのトンネルだと考えると、そんな狭く長いトンネルでは摩擦抵抗が大きすぎて、どんなに圧力を掛けても水分子は通らないでしょう。

実際には水分子よりかなり大きな半径を持つトンネルのはずです、しかし、ここまでミクロな世界になると分子は熱振動を起こしていて電子顕微鏡で見ても、その動きを追うことが出来ません。

アクアカルテック

投稿者 aqua : 2011年10月25日 18:10