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2012年10月12日

浄水器の性能について②

浄水器はフィルターを細かくすれば、その分除去性能は高くなりますが、それと共に通水抵抗が高くなったり、孔が細かすぎて、段階的なフィルター構造にしないと直ぐに目詰まりを起こしたりと、取り扱いが難しくなります。

一般的な浄水器に0.01ミクロンサイズの精密濾過膜を使用する理由は、孔が大きいので造水速度が速く、浄水器自体の構造も単純に出来るからです、構造が単純ならトラブルのリスクも小さくなります、これは誰もがお店で手にとれる様な商品としては重要な部分です。

精密濾過膜は水に溶けてイオン化した放射性物質を初めとする有害物質には対応できませんが0.01ミクロンは細菌類をほぼ100%近く除去する事が出来る大きさです。日本の精密濾過膜は製品の均一性の面で非常に精巧ですので「細菌類は99%以上除去」と表示されています。

100%と表示しないのは人間が作る工業製品に天衣無縫は無いということでしょう。

フィルターの孔サイズを小さい方へ辿って行くと、精密濾過膜と逆浸透膜の間には限外濾過膜というフィルターがあります、限外濾過膜は孔のオーダーサイズにより使用目的が異なります、これは、高分子化合物の大きさからフィルターを通過させたいモノ、通過させたくないモノを選択するためです。

高分子化合物の大きさ分画分子量という単位で表され、数千から数万単位で限外濾過膜の孔の大きさを選択します。

限外濾過膜の代表的な使用方法は浄水器というよりは工業化学の分野で使用されていますが分かり易い例としては人工透析があります。人工透析で血液が浄水されて水になっては困りますから血中の老廃物を効率よく除去する孔の大きさがあるのでしょう。

一般的な精密濾過膜浄水器より2段階、細かいフィルターとなる逆浸透膜式の浄水器の場合は水に溶解してイオンとなって存在している不純物も95%位の高率で除去する事が可能です。孔の大きい精密濾過膜では除去できない溶解性物質、これを善し悪しをひっくり返して表現すると「溶解性物質≒ミネラルは残します」という表現になる訳です。

ご注意頂きたいのはミネラルを通過させてしまう精密濾過膜では有害ミネラルである、水銀、砒素、鉛、カドミウム、放射性物質などは当然除去出来ないという事です。

セラミックを濾材にした浄水器もありますが、孔のサイズとしては精密濾過膜と同等と考えて下さい、但し日本製の精密濾過膜の様に精巧ではないと思います。外国製浄水器に見られる繊維フィルターは精密濾過膜より100倍位大きな孔が一般的です。

アクアカルテック

投稿者 aqua : 2012年10月12日 12:04