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2011年07月28日

「暫定基準値以下」では判断出来ない

原発事故の収束作業が続いておりますが、現在も屋根の壊れた原子炉建屋の上から放水して建物の底に貯まった核燃料を冷やしています。原子炉建屋内部と大気は繋がって遮蔽されていませんから、量は減ったとは言え、当然大気汚染は免れない状況と思います。

飲料水については逆浸透膜浄水器があれば個人の管理下で安全を管理出来ますが、食材となると途中、携わる人が多すぎて、途中経過を信じるしかない世界です。

暫定基準値500ベクレルをクリアした食材は安全な食材として流通してしまいます、499ベクレルなら食べられるか?と考えれば、少なくとも子供には食べさせられないと私は判断してしまいます。

各自治体で牛肉の全頭検査を行う動きが出ていますが、豚、鶏、卵、他の食材はどうなのでしょうか?全頭検査を行っても今までと同様に「暫定基準値以下=安全です」の表示しか無ければ、消費者の購買意欲は湧かないと思います。

「暫定基準値以下の何ベクレルでした」まで表示されて初めて、「私は食べるけど子供には食べさせない」「私も子供食べられる」の判断が出来るのです。

アクアカルテック

投稿者 aqua : 22:12 | コメント (0)

2011年07月26日

浄水器の入れ替え

今日は文京区のI様のお宅へ浄水器の入れ替えにお伺いしました。I様も3月下旬の水道水に放射性物質が検出された報道をご覧になって、アクアカルテックへお電話を頂いたのですがご希望のアンダーシンクタイプ逆浸透膜浄水器は既に在庫が無くなっていました。

当時、在庫が残っていたのはCOWAY-ネオスしかありません、ネオスは簡易型逆浸透膜浄水器ですから、貯水量も3.5㍑と少なめです。水道の水圧が3kgを超える場所で3.2㍑/時間の造水速度ですから2kg以下の場所では満水まで2時間近く掛かる事もあります。

それでも他に無ければと、ネオスをご購入頂いて、造水速度の遅さをやりくりでしのいで、お使いになっていらっしゃいましたが、やはりアンダーシンクタイプの方がと新たに、ACRA-545Pをお買い求めになりました。ネオスはお友達に差し上げるご予定です。

今までの様に貯水残量を気にしたり、汲み置きをする事なく、洗米や野菜洗いまで存分に逆浸透膜浄水器の純水をご利用になれますね。
アクアカルテック

投稿者 aqua : 22:05 | コメント (0)

2011年07月22日

放射性セシウムと逆浸透膜浄水器

牛肉から国の暫定基準値を超える放射性物質が検出されました、それに伴いお客様からのご質問にも放射性セシウムは除去出来るのか?とのご質問も増えてきました。放射性セシウムは半減期が長く放っておいても消えてくれません。

逆浸透膜の分離メカニズムから考えれば水に溶けてイオンの形態となって電荷を持つ物質は概ね95%位の除去率となり、これはセシウムに限らず、ヨウ素、ストロンチウムについても同様です。日本の浄水場では高度浄水処理として活性炭濾過を採用している所も多く、大きな粒子の放射性物質が流出する可能性は低く、問題となるのは水に完全に溶けてイオンの状態となった放射性物質です。

イオンは原子1個とほぼ同じ大きさですから自然界では一番小さな形態となります。塩粒を放射性物質の大きな粒子とすれば水に溶けた塩がイオンとなった放射性物質です。

水に溶けた塩を回収する方法としてはイオン交換樹脂での吸着、蒸留、そして逆浸透膜での分離が考えられます。

「ヨウ素についての情報整理」天羽優子准教授(山形大学 理学部物質生命科学科)

それにしても日本の暫定基準値500ベクレル/kgと言うのは異常に高い基準と感じます。先日、見るとはなしにテレビを見ていたらNHKでチェルノブイリのその後を放送していてロシアの基準値は100ベクレルとなっていました。

日本で暫定基準値以下でした、との表示では私は選ぶことが出来ません、暫定基準値以下で何ベクレルであったのかが表示されて初めて、「私は食べても、子供には避けたい」「私も子供も食べられる」かが判断出来ます。

明確な情報を出さない事が風評被害を招いています、福島に近い産地の食材でも低い数値が確認されたものなら選択出来るのですから。

アクアカルテック

投稿者 aqua : 09:32 | コメント (0)

2011年07月17日

居場所が無くなる浄水器

水道水から放射性物質が検出された件もだいぶ落ち着いてきた様子です。浄水場が発表する放射性物質のレベルも「検出せず」となっていますので日本分析センターの計測機器精度は、10ベクレル以下は検出せずとなるそうですから、10ベクレル以下の水準が保たれているのでしょう。

中部大学武田先生は年間1ミリシーベルト以内を達成する為に水、食材を10ベクレル/kg以下に保つ事が必要とされていましたので、現状水道水の放射線レベルは落ち着いた状況にあると考えて良さそうです。

今回の放射性物質問題について「水道水専用」と表示された浄水器を販売している会社の見解、問題を感じる表現が多く見られます。安全な水道水しか通さない前提の浄水器は水道水が危険となると居場所が無くなってしまう訳ですから、何とか放射性物質に対しても除去効果が有るよに見せたい訳ですが。

中には初期には除去出来たが次第に除去出来なくなる、その原因は明確では無い、とか、初期に除去出来たのは恐らく活性炭にイオン交換樹脂が混ぜてあり、イオン交換樹脂の吸着限界を超えれば活性炭では除去出来ないと言う理由ではないかと考えますが、理由を知っていても敢えて言わないのかもしれませんね。

東京都の金町浄水場では高度浄水処理で活性炭濾過も行っていますから大きな粒子の放射性物質、放射性降下物は水道へ流出する事はありません。今回、流出したのは完全に水に溶解してイオンの状態となった放射性物質です、水に溶けてイオンとなった物質は単体の原子1個と殆ど同じ大きさですから通常のフィルター、活性炭は通過してしまいます。

これは水に溶けた塩を分離する作業と同じですからイオン交換樹脂で吸着するか逆浸透膜浄水器での分離、あるいは蒸留しか有りません。

ここで気を付けて頂きたいのは同じ放射性物質でも存在形態により大きさが異なる事です。岩塩の様な塩の固まりなら手でつまむことも出来ます、顆粒状の塩でも取り出す事が出来るでしょう、でも水に溶けてイオンの状態まで小さくなれば、通常、回収する事は困難です。

つまり「大きな粒子の放射性物質を除去出来る」から「放射性物質を除去できる」と表示してしまっても、除去出来たのは嘘ではないと詭弁が出来てしまうことです。

水道水の安全性に依存していながら、あたかも浄水器自身が安全な水を造っているかの様に消費者の方を欺いてきた浄水器の居場所はあるのでしょうか。

アクアカルテック

投稿者 aqua : 16:15 | コメント (0)